ストリーミング再生やプレイリストへの追加を約束する有料サービスがありますが、主要なデジタル流通パートナーはそのようなサービスの利用を禁止しています。

同様に、アーティスト自身が繰り返し自分の楽曲を再生することも禁止しています。

こうしたサービスや行為によるストリーミング再生の獲得は、本当に該当楽曲を聴きたいリスナーによる再生ではなく人為的な操作の結果と判断されるからです。


主要なデジタル流通パートナーは、このような人為的な再生数の増加を判別する手段を持っています。そのように判別された再生に対しては売り上げは計上されず、多くの場合でタイトル自体がパートナープラットフォームから強制的に削除されます。

再生数の増加を“約束”したり、プレイリストへの追加を“約束”するサービスは、真っ当なサービスではありません。人為的にストリーミング再生数を増やす行為は、詐欺の一種であることを知っておいてください。このようなサービスはボットと呼ばれる機械的な自動処理を使うわけですから、当然ながら口コミやバズを発生させる人間関係など皆無で、新たなファンやリスナーの獲得にも繋がりません。デジタル流通パートナーは、こうした真っ当でないストリーミング再生を売り上げの対象から除外しますし、該当タイトルをプラットフォームから完全に削除する権利も持っています。そのような結果になったら、アーティスト本人以外には誰も文句や意義を唱えることはできません。

例えば、Spotifyは「金銭と引き換えに再生数を獲得できると宣伝するサードパーティのプロモーションサービスは、Spotifyの利用規約に違反しています。こうしたサービスを利用すると、あなたの音楽がSpotifyから削除される可能性があります。また、金銭と引き換えにSpotifyのプレイリストへの掲載を保証すると謳うサービスは、Spotifyの利用規約に違反しているため利用しないでください。」としています。

ストリーミング再生を約束するサービスの多くが、クリックファームや不正な操作で情報を偽っています。ストリーミング再生は収益に直結しますので、このような行為は詐欺の一種と見做されてデジタル流通パートナーが該当タイトルをプラットフォームから“削除”する結果もあり得るわけです。

同様にプレイリストに追加することを約束するサービスも、対価を払ってプレイリストに追加するPlayoraであるか実際には該当プレイリストを聴くことのない“リスナー”で自前のプレイリストフォロワーのネットワークを水増ししています。

人為的なストリーミング再生の獲得については、SpotifyArtificial Streaming Education(英語)も参照ください。


◼️自分の楽曲を繰り返し再生しないでください

故意でなくても、デジタル流通パートナーのプラットフォーム上で自分の楽曲を繰り返し再生することは詐欺の一種と判断されます。そもそも再生数やストリーミングの収益を増やすために自分の楽曲を繰り返し再生するのは、アーティストとしての真っ当な行為とは言えません。

もちろん、折に触れてデジタル流通プラットフォームで自分の楽曲を聴くことに問題はありません。しかし新譜を二日間に渡りループ再生したらデジタル流通プラットフォームが不審に思い、即座に該当タイトルを削除する可能性があります。絶対にやってはいけません!


罰金に関する注意:

Spotifyが特定のコンテンツに対する人為的なストリーミング再生を検出した場合、ディストリビュータに対して罰金を請求すると言う話を聞いたことがあるかも知れません。CD Babyでは、不正行為と無関係なアーティストにこの罰金が影響することがないように努めています。人為的なストリーミング再生に対してCD Babyに請求された罰金が、問題のないアーティストの収益には影響することはありません。