音楽を盗むように仕向けてませんか?

この記事は、2014年7月9日にCD Baby DIY Musician Blogに掲載された記事、“Don’t force people to steal your music”の翻訳です。

By Chris Robley

Rich Juzwiak氏は、Elle Varnerの「曲が買いたいのに買えない」と嘆いています。

なぜなら、そのシングルは、いつかiTunesAmazonなどのストアでフルアルバムが発売になる日まで、SoundCloudでしか公開されないからです。

Rich
は、腹を立てました。彼は、Elleが古くさい“期待を煽る作戦”を採用したと考えるからです。

実際のところ、Richは、次のように書いています:

この新曲は、Soundcloudにしかありません。iTunesで買えません。なぜ? 何で、この曲を今すぐ買えないのでしょう? 今、欲しいんです。今すぐにでも買うのに。こんなことでは、公式発売される頃には、違法にコピーされたファイルをダウンロードするか、自分でコピーしてしまっているか、あるいはまったく興味がなくなっていると思います。音楽業界は、この馬鹿げた期待を煽る作戦を未だに続けて何か得があると思っているのでしょうか? 欲しい曲があれば、違法合法を問わず、みんな今すぐ手に入れてしまうということはもう分かっているじゃないですか。それが音楽の売り上げを減らしているんでしょう? 音楽業界が、それを理解する日が来るのでしょうか?

それに対して、Richが本当にその曲が好きなら、将来アルバムが発売になったときに再度購入しようと思うはずではないか、とコメントする人がいます。彼の回答は次の通り:

時が経つのは早いんだよ。

Elle Varner
のデビューアルバム同様に、私がこのアルバムを購入する可能性は高いと思う。でも、発売前に死んじゃったら買えないよね。耳が聞こえなくなる可能性だってある。指が折れるかも知れない。脳に問題が生じるかも知れない。Elle Varnerが何か言って、僕が彼女を嫌いになる可能性もある。でも、今買えるなら、今後僕にどんな災いが降り掛かろうとも、Elle Varnerと彼女のレコードレーベルは僕の分の売り上げを受け取れるんだよ。

その通り: 今売ってたら、アーティストは彼のお金を今受け取れたはずなのです。

曲を発表しても、iTunes、Amazon、Spotify、Google Playなどで広く流通させなければ、ダウンロードやストリーミングによって得られたはずの収入を失っていることになります。

シングルは、EPやフルアルバムへの期待を高める方法として効果的です。しかしシングルを発表したら、オンラインで購入できるようにすることも重要です! でなければ、Richが警告したように、発売になる前に何かが起きて、ファンがその曲を買えなくなる可能性はあるのですから。

発売を遅らせることで、あなたに何か得があるのでしょうか?